鳥取県 岩井(いわい)
鳥取県岩美郡岩美町
岩井概要
1200年の歴史を刻む源泉掛け流しの温泉 女性作家「尾崎翠」生誕の地
岩井温泉は蒲生川の清流に沿った静かな自然湧出の温泉である。伝説によると清和天皇(860前後)、藤原冬久がこの湯を開いたとあるが延喜式などによれば、温泉の神である「御井神」を祀る「御湯神社」の創建は弘仁2年(811)とされている。いずれの説でも効能あらたかな霊泉として伝えられている。ここは古くから湯かむり唄を唄いながら柄杓で湯をかむる風習があり、愛宕山頂に建てられた「ゆかむりの塔」が岩井温泉のシンボルとなっている。温泉街を流れる蒲生川には、錦鯉が泳ぎ、親水護岸は散策道として整備されている。岩井温泉の名所として、「鬼の碗」とも呼ばれる国指定史跡「岩井廃寺塔跡」の巨大な心礎石や、鳥取県に現存する最古の擬洋風建築の旧岩井学校舎など多くの歴史遺産がある。また、昭和初期に活躍し、「第七官界彷徨」「こほろぎ嬢」など名作を残した作家・尾崎翠の生誕の地でもあり、温泉旅館の建物を活用した「湯かむりギャラリー」も開設されている。平成14年12月にはゆかむり温泉がオープン、多くの人が源泉掛流しの温泉保養を楽しんでいる。近くには、世界ジオパークネットワークに加盟した山陰海岸ジオパークの景勝地「浦富海岸」がある。日本海の荒波で浸食された洞窟、洞門などがあり、シュノーケル、シーカヤック、島めぐり遊覧船などが楽しめる。昭和2年に文豪、島崎藤村がこの地を訪れ、投宿した際「松島は松島、浦富は浦富」と称賛した。このきれいな日本海で水揚げされた新鮮な魚介類と冬の「松葉がに」料理は網代と田後の良港を台所にもつ岩井温泉ならではの味である。
岩井の見どころ
山陰海岸ジオパークの景勝地である浦富海岸では海水浴、シュノーケル、シーカヤック、遊覧船の他、海岸遊歩道の散策も楽しめる。
岩井へのアクセス
JR山陰本線岩美駅よりバスで8分。同線鳥取駅よりバスで55分。
MAP
岩井の泉質・適応症
泉質
硫酸塩泉
適応症
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症、筋肉、関節の慢性的痛み、こわばり、軽い喘息・肺気腫、痔の痛み、運動麻痺による筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、自律神経不安定症やストレスによる諸症状、耐糖能異常、軽い高コレステロール血症、病後回復期、疲労回復、健康増進
宿泊施設数と温泉地全体の収容力
3軒/240人