長野県 白骨(しらほね)
長野県松本市
白骨概要
変幻する白骨の湯
山深い谷間に、静寂と豊富な出湯を満たす名湯「白骨」。その歴史は深く、鎌倉時代には既に湧出し、数百年の歴史が流れると伝わる。
白骨温泉には、透明な湯と白濁した湯があり、湧き出したときには透明な湯が、時間がたつと白くなる。これは、硫化水素とカルシウムの2つの成分が空気に触れて白く濁る現象が起こるため。とはいえ、源泉や四季の違いにより今日も、さまざまな湯の表情を魅せてくれるのが白骨の湯。
また、古来より霊泉的効能を慕われた湯は、胃腸病に特に効能を持ち、そのためかいつしか「三日入れば三年風邪をひかない」とも伝わり、飲湯もできることから湯で炊いた「温泉がゆ」も白骨ならではの“味”となっている。
現在、宿泊施設は11軒。木や岩を生かした内風呂に季節の彩りをうつす露天風呂。特に秋の露天風呂はすばらしい。というのも、10月はじめ山の頂上から紅葉がはじまり、中旬から下旬にかけて中腹、麓へと錦の織物をひろげたように色を移す。ブナ、ミズナラ、カツラなどが多く、全山燃えるような紅葉は実にあざやかだ。このように、ゆたかな自然と長い歴史をもつ渓谷のいで湯、白骨温泉。自然と調和した宿がたたずみ、ほのぼのとしたぬくもり、素朴さをもつ秘湯の世界がある。
隧通(ついとお)しとは、湯川の流れが石灰岩を侵食してできた自然のトンネル。バス停の下が長さ20m、高さ6mの洞門となっていて、遊歩道を下るとつり橋があり、そこから隧通しが見える。渓谷の新緑や紅葉との調和はすばらしい。
白骨の見どころ
中里介山の文学碑、竜神の滝、隧通し。
白骨へのアクセス
松本電鉄新島々駅よりバスで約55分。
MAP
白骨の泉質・適応症
泉質
硫黄泉
適応症
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症、筋肉、関節の慢性的痛み、こわばり、軽い喘息・肺気腫、痔の痛み、運動麻痺による筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、自律神経不安定症やストレスによる諸症状、耐糖能異常、軽い高コレステロール血症、病後回復期、疲労回復、健康増進
宿泊施設数と温泉地全体の収容力
11軒/1200人